また、こういう記事を書かないといけないハメになった。
何度目のことだろう。
正直、今回は嫌な雰囲気があった。
前にマン島で前田淳氏がなくなった時と、同じ流れを感じていた。
松下さん、そろそろやめたらいいのにって
心のなかで何度も思っていた。
実際に今回が最後の挑戦の予定だったらしいが・・・
写真は2011年の鈴鹿8耐。
決勝前に電動のバイクでデモ走行を行う松下さん。
同じような写真なのだが、あえて掲載させていただく。
この時のデモ走行は、結構衝撃的で
エンジン音のしないバイクが、ラジコンのような音をさせながら
結構なスピードで鈴鹿を周回していた。
その夜、ホテルの近くのコンビニで松下さんを見かけた。
確か愛車はミニだった。
声をかけようと思ったが、勇気が出ずかけそびれ
後日SNSで発見した松下さんに、メッセージを送ったら
優しく対応してくれたのをハッキリと覚えている。
小学校の時の道徳の教科書に
ホンダがマン島TTレースに挑戦する話が載っていて
コレを読んだ少年時代の私が、大きな影響を受け、
バイクが、ホンダが好きになり現在に至っています。
レースが好きで、日本人が世界に全く歯が立たなかった80年代
大勢の日本人が世界に飛び出し、活躍した90年代
最高峰クラスが2ストから4ストに変更になり、ロッシが勝ちまくった21世紀。
世界で活躍する日本人ライダーの数こそ少なくなれど
私はレースを見続けた。
たびたびの訃報に心折られながら
レースを見続けることをやめなかった。
それは
スピードが上がりながらも安全性を追求し、
マシンも進化し、サーキットもエスケープソーンが広げられ
純粋にスポーツとして見ていて楽しかったからだ
死とか、スリルとか刹那とか
そういうのを求めているわけではない。
こういう不幸がないと
取り上げてくれない日本のマスコミもクズだが
世間一般の人は、やはり危ない印象を抱くもので・・・
それはしょうが無いことかもしれないが・・・
SNSでモータースポーツファンの方の意見を拝見していると
マン島を美化する人も多かったですが
私はマン島TTレースは正直どうかなと思う。
現地では文化として成り立っているわけなんでしょうが
2000年以降でもうすでに21人も死亡事故が起きている。
これは死ぬかもしれないじゃなくて
確実に毎年誰かは死んでるっていう確率ですから、流石にちょっとどうかと思う。
やめろとは言えないが
好きなライダーが挑戦すると行ったら、全力で反対するレベル。
加藤大治郎や富沢祥也、シモンチェリなどの死とは明らかに違う。
ノリックは公道で星になっちゃったけど、それとも違う。
そもそも普通のレースとはリスクが違いすぎる・・・
挑戦するものからすれば麻薬のようなものかもしれないが
もともと本職のレーサーというより、ジャーナリスト側の人間だった松下さんには
こうなる前にやめて欲しかったな・・・
合掌。
最後に何度目だろう
TSRの藤井監督の言葉を引用します
「ライダーはチェッカーフラッグを受けるのが義務なんだ!」
「チェッカーフラッグはサーキットだけのことではない!
家からスタートしたら必ず家まで戻る。
ライダーは責任を持ってチェッカーを受けねばならない。」
改めて胸に刻み込みたいと思います。
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